【鯖江 地方活性化】まちづくり成功例を東大生徹底解説~中編~

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福井で1番盛り上がってる「まち」と言えば、「鯖江」を挙げる方は多いのでは?

福井県のイメージは??と聞くと「メガネ!」「鯖江!」と答える方は多い印象があります。

中学校や高校の社会科でも取り上げられますからね!

(引用)

 

現在、鯖江はメガネだけじゃなくて、話題の「JK課」やデータシティ推進など時代の最先端を走ってるまちとして注目されているんです!

福井県の中でも最も地域活性化が進んだ自治体ではないでしょうか。

今回は、福井出身の現役東大生が、「地方創生」に関する講義を受講したり、

実際に鯖江の関係者の方にお話を聞いた経験を基に、

鯖江のまちづくりについて、3回に渡って徹底解説したいと思います!

前編は、鯖江の基幹産業である眼鏡産業に関するまちづくりについて。
中編は、ユニークな市長が行った話題のまちづくり改革について。
後編は、まち全体が盛り上がるイベントについて。

それぞれ解説していくので、おたのしみに!

 

はじめに

今回は、第2弾として、鯖江が取り組んだ「ユニークなまちづくり」について解説します!

前編では、地方がグローバリゼーションの進む中で、「まちの基幹産業の衰退にどう対応するべきか」について鯖江の事例を紹介しました。

今回の課題は、「基幹産業だけでなく、多角的な産業によるまちづくり」と「縁辺地方都市に典型的な若い世代の人口減少」です。

この課題に取り組んだ鯖江の事例を紹介する上で、欠かせないのがユニークな市長の存在ですね。

それでは、見ていきましょう!

 

ヤバイ市長の下でまちづくり革命??

ヤバイ市長 牧野さん

鯖江の課題はグローバル化による市の基幹産業の頭打ちだけではありませんでした。

もう一つの課題は、縁辺地方都市に典型的な若い世代の人口減少です。

鯖江市は福井県で唯一人口が増加している自治体ですが、若い世代は都市部へと流出しています。

この課題に真正面から取り組んでいるのが市長の牧野百男さん(76歳)です。

 

(引用)

元々福井県庁職員だった牧野さんは県会議員を経て、2004年の選挙で当選しました。

そして、彼はユニークな政策をドンドン打ち出し、鯖江の活性化を目指しました。

それではユニークな政策を何点かチェックしていきましょう!

 

データシティ構想

鯖江市は、AbemaTVなどで時代の最先端を走っているサイバーエージェント藤田晋さんを筆頭にIT企業家を多く輩出し、

(引用)

またITに強い学生も多く在籍している福井工業高等専門学校が立地しているため、IT産業と親和性が高いんです!

牧野市長は、眼鏡産業に変わる新たな地域産業にIT産業を据えようとしました。

データシティ構想を掲げ、まず高齢の市長自らが積極的にSNSやネットで情報発信をし始めました。

そして、市内での無料Wi-Fi設置や市の公共データ公開を積極的に行っていきました。

牧野市長は、76歳ですが、インスタも使ってるんです!トレンドを逃さないですね〜

現在、避難所、AED、コミュニティバスの位置情報など、150種類のデータを公開しています。

またオープンデータを活用して制作されたアプリも、災害対策や子育て支援に関するアプリをはじめ200近くになります。

(引用)

平成28年度には、市が地方創生交付金を活用して、バスの現在地や時刻表が表示できる機能や市のイベント、ゴミの分別方法がわかる機能などを持つ、市民生活に役立つアプリの開発に取り組みました。

このようなオープンデータの取り組みでは地域の住みやすさを上げるほか、アプリの作成などを通して様々な企業とのコラボレーションが実現し、地域の活性化に貢献していると言えるのではないでしょうか。

 

ITと伝統産業のコラボ?

鯖江市は眼鏡産業が中核産業ですが、約1500年の歴史があり、伝統的工芸品の指定を受ける市の名産品である越前漆器も有名なんです。

(引用)

先章で述べたように、ITに力を入れた市は、ITと伝統産業をコラボさせた地方創生事業も行っており、貿易自由化やインバウンド消費のチャンスを生かして海外市場を開拓しようとしています。

地方創生の交付金を活用して、まずは、国内若手デザイナーとコンテスト形式で新タイプの商品の企画・製作を行いました。

そして3Dプリンタや3D切削機等を設置し、最先端のデザインと技術を取り込む事業を実施しました。

海外への産地情報発信の強化としては、海外メディアサイトと連携した産地商品の発信準備を行い、

海外デザインスクールの学生と産地巡礼型観光モデルの構築に向けた実証分析を行う、などの事業を進めていいるそうです。

漆器などの市の観光資源を海外へ情報発信するため、産地組合を中心に県内外の大学や観光組織と連携した情報発信の推進や、工房での「ものづくり体験」を含むインバウンド観光の環境整備を通じて、

地域全体に新たな消費や価値を創造することを目指したり、

訪日外国人観光客と職人との直接交流を通じて得た、海外の顧客ニーズを生かした海外向け商品開発を行っていくそうです。

こちらも眼鏡同様グローバル化に対応しようと、積極的な動きを見せていますね!

 

JK×行政

鯖江でアツイのはJK課ではないでしょうか。

賛否両論含めて、全国的にも話題となりましたが、詳しくみていきましょう!

牧野市長は、民間の若い世代の声を柔軟に取り入れ、様々なユニークな政策を実行することで、まちの活性化、若い世代の人口減少に歯止めをかけようとしました。

その一つがJK課の設立です。

(引用)

JK課とは、2014年に始まった、地元の女子高生が自由にアイディアを出し関係各所と連携してまちづくりに主体的に参加していくというプロジェクトです。

牧野氏は市民の主体的なまちづくり、この場合は特に若い世代の主体的なまちづくりへの参加を意図したこのプロジェクトを賛否両論ある中、リスク覚悟で採用しました。

実際にどのような活動をしているのでしょうか。

例えば、先程扱った公共データの公開に関しては、JK課は市民に便利な形での利用を目指して図書館の座席空席情報を確認できるアプリ作成に取り組みました。

またクラウドファンディングで活動資金を集めたり、地域のボランティア活動も行なっています。

また2018年には、大手コンビニの「ローソン」とコラボして、商品の開発なども行ったそうです!

(引用)

ローソンとのコラボ記事

また東京大学の学園祭「五月祭」では、JKが東大生に授業をするという企画もあるそうです!

平成27年度には、総務省のふるさとづくり大賞で総務大臣賞も受賞し、賛否両論で始まった企画も今では評価されているんです!

勢いがあるプロジェクトですね!

 

ゆるい移住プロジェクト

また牧野市長は、住む場所のみ自治体が用意し、半年間の移住期間中、基本的には何のプログラムも自治体は用意せず、移住者は自由に活動できる「ゆるい移住」プロジェクトと呼ばれる、移住事業の実現を決断しました。

この政策も若い世代の流出という課題に対して、他地域からの移住者を受け入れるという革新的実験的な取り組みとして実行されました。

(引用)

実際、移住当初は期間終了後も残る選択を考えてなかった参加者が複数人期間終了後も残ることになったため、第一歩としては成功したと言えるのではないでしょうか。

このように牧野市長は、「基幹産業だけでなく、多角的な産業によるまちづくりへの課題」と「縁辺地方都市に典型的な若い世代の人口減少という課題」に賛否両論巻き起こす斬新な政策を次々に実行していきました。

 

市民が主役のまちづくり

アグレッシブにユニークな政策でまちづくりを進める鯖江ですが、根幹にあるのは、

市民と協働でまちづくりを行う」ということです。

平成22年4月には、

「市民が市政に主体的に参加し、未来に夢と希望の持てる鯖江の実現に向け、市民と行政が共に汗を流すという意志と、それを実現するために市の施策の基本となる事項を定めることにより、自分たちのまちは自分たちがつくるという市民主役のまちづくりを進める」

ことを目的に

鯖江市民主役条例」を市民提案で制定しました。

また条例の理想を具体化した政策のひとつである「提案型市民主役事業化制度」では、

市民提案のもと市民自らが「新しい公共」の担い手として市の事業に直接参画するようになりました。

 

実際に平成28年度は、市民が担う事業が38事業という成果が出て、その中の具体的な事業の例としては全国の学生を集めた地域活性化プランコンテストの実施があげられます。

2008年度から実施されており、そこで提案されたプランは実際に行政で具現化可能性について検討し、市の事業として取り入れられています。

実際に、福井県に縁のない東大生の知人がこのコンテストに参加していました。

 

牧野市長は、経済発展後の、過疎化、少子高齢化の時代における市の発展や成長は市民主体のまちづくりが鍵になると考えていて、

上記のユニークな政策は、市民主体のまちづくりという点が強く意識されていることがわかりますね!

 

まとめ

今回は、眼鏡産業以外の分野でのまちづくりについて、ユニークな市長にスポットを当てて見ていきました。

まとめ
  1. エネルギッシュなヤバイ市長はインスタも駆使!
  2.  「データシティさばえ」に!
  3.  ITと伝統産業のコラボワールドワイドなビジネス展開へ!
  4.  市役所に女子高生職員??JK課の発足!
  5. 移住ウェルカムな鯖江へ!
  6. まちづくりは市民が主役

 

鯖江のまちづくり政策全体に関するまとめ

今回取り上げた福井県鯖江市には、

鯖江のまちづくり政策全体についてのまとめ
  1. ものづくり中心の都市の共通のグローバル化での産業衰退
    →官民協働で、固有性を生かしたブランディング戦略を展開、また伝統とイノベーションを融合させた事業で新たな市場の開拓に挑戦
  2. 縁辺の地方都市の共通である若者の流出による人口減
    チャレンジングな市長のリーダーシップのもと、批判を恐れずに果敢に新しい政策を実行
  3. どのように地域を活性化していくか
    市民主役のまちづくり

 

このように課題に対処してきました。

まちの歴史を踏まえた伝統産業、そして新たな産業分野をそれぞれ生かしながら、市民を巻き込んで、市民主体のまちづくりを官民協働で実行する鯖江モデルは、

日本の「地域活性化」「地方創生」のロールモデルとして考えるべき点を多く示唆していますね。

ただし、市長のキャラクターに頼りすぎないよう気をつけなければならない点もありますね。

鯖江3部作でお届けしているこのシリーズ。後編では、鯖江で行われる盛り上がるイベントについて紹介していきます!

 

参考文献

西田 亮介、小野塚 亮(2013) 「なぜ鯖江市は公共データの公開に積極的なのか ――協働推進と創造的な行政経営、地域産業構造の変化の視点から」

市長が語る「鯖江市役所JK課」(前編,後編) ~変化するまちの覚悟 (PRESIDENT Online, 2015)

仰天!市役所に「女子高生だけの課」が誕生 眼鏡日本一、福井・鯖江市が変える「まちづくり」(東洋経済ONLINE, 2014)

 




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